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創意と改革をくり返しながら“末長く愛される味”を守り続ける
明治期に根付き、いまも富山の食卓に継がれる「昆布」。
その味の継承には、新たなネットワークを構築する努力と挑戦が必要でした。
老舗企業だからこそ、改革
電話で商品の注文を受けたら、倉庫に行き在庫を確認。一枚一枚、手書きで伝票をおこす…。 むかしは、どこもそれがあたり前でした。 しかしお客さまの需要にともない商品数が増え、規格も多様になると、人の手だけで受注から納品までの作業を行うのはむずかしくなりました。加えて大手スーパーマーケットからの発注も完全にオンラインに移行するという。まさに、システム導入は時代の流れ。その流れについていけるかどうかは、営業上の大きな課題であり、早急に対応しなければならない状況でした。
システム化への多少の不安はありました。でも老舗だからこそ、長くお付き合い頂いているお客様に変わらぬ味をお届けしたい。そのためには流通や商品管理面での「改革」が必要だと思いアイティリンクさんにシステムの構築をお願いしました。
わが社にとって“システム化”は新しい試み。さまざまな要望と解決策を話し合い、当社に合ったシステムをつくってもらいました。
マスター登録など基本的なことを整備するところから始まり、いまでは日々のケアに至るまで、きめ細かく対応してもらっています。
そのおかげで、煩雑だった日々の事務仕事がスムーズで、確実なものになったと実感しています。とくに、マスター番号を入力するだけでその商品の販売実績が一目で分かるというのはとても助かります。在庫数はもちろんのこと、自社商品の動きや、正確な数字を把握できているかというのは、信用に関わることだと思います。
また、売上げ動向のデータを分析すれば、商品の入れ替えや、新たな商品の提案など、取引先とより具体的でタイムリーな情報のやり取りができるのもありがたい。企業間の連携という意味でも、システム導入は非常に有効だったと思いますね。
今後は、JANコード対応やタブレット発注、Web・EDIの本格導入など、いろいろと検討して取り入れていきたいと考えています。
これから益々システムは進化するでしょうから私たち企業も共に成長していきたいと願っています。
1927年、「室屋昆布店」として創業。
90年にわたり、富山県の食文化である
昆布の製造卸業を営む。
株式会社 室屋
富山県高岡市二塚199-19
0766-63-4668
取材協力:
代表取締役社長 室谷 和典
取締役相談役 村上 誠